老後何をしたいかを金銭面で諦めてしまう方へのアドバイス


老後何をしたいかを金銭面で諦めてしまう方へのアドバイス

老後に「本当は○○したかったのに…」と夢や希望を金銭面で諦めてしまう方には
FPとして次のような視点で寄り添い、現実と希望のバランスを取るサポートをします。

【基本的な姿勢】
「夢を叶えるためにお金を使う」のではなく、「お金をどう使えば夢に近づけるか」を一緒に考える。

❖「夢や希望」を掘り起こす
多くの方は「無理だろう」と思って希望を心の奥にしまっています。FPとしては以下のように声をかけます。

「お金の心配を一旦置いて、もし自由にできるとしたら、何をしたいですか?」

例:日本中を旅してかつての学友や同僚に会いに行きたい
  孫の部活動の支援をしてプロになりたいなら支援したい
  趣味(音楽、陶芸、家庭菜園、スポーツ)にもっと時間を使いたい
☑ まず“お金以外の価値”に目を向けることで、人生の目的を再確認できます。

❖ 願いを数値化し、「見える化」する
たとえ漠然とした夢でも、具体的に落とし込むと実現可能性が見えてきます。

例:「日本中を旅行してて友達に会いに行く」→ 年50万円 × 5年=250万円
  「週1回趣味の教室に通いたい」→ 月1万円 × 12か月 × 10年=120万円

見える化すれば、「思ったより手が届く」という気づきにつながります。

❖ 優先順位と代替案の提示
限られた予算の中で、「何を一番大切にしたいか」を整理。
・海外旅行→国内の絶景旅に変更して回数を増やす
・孫への支援→学用品や一部援助からスタート
・自宅のリフォーム→部分リフォーム+DIYで実現
☑ 「完全な実現」ではなく、「形を変えて実現する」方法も提案できます。

❖ 安心して「使っていいお金」を明確にする
「老後は何があるか分からないから…」とお金を使うのが怖い人も多いです。
そこで、キャッシュフロー表で「最低限必要な資金」を示す

「余裕資金=夢のために使ってもいいお金」を提示
必要なら部分的な取り崩し計画(例:4%ルール)を説明
☑ 「使ってもいい」という安心感が背中を押すことになります。

❖最後に背中を押す一言

「お金は、将来の不安をなくすためだけでなく、“今の幸せ”のために使うものでもあります」
「人生100年時代。元気な時間は意外と短いかもしれません。やりたいことは、今できるうちに実現しましょう」
「やって後悔は自己の成長の方にもなりますが、やらなかったことへの後悔は取り返しがつきませんよ」

まずは死ぬまでにやりたいことリストを年代(50代・60代・70代・80代)ごとに分けて書き起こし
この夢や希望をライフプランシミュレーションで数値化してみることをお勧めします。