2026年3月、米軍およびイスラエル軍によるイランへの攻撃が始まり、中東情勢が急速に緊迫しています。
これを受けて世界の金融市場は大きく動揺し、日本やアメリカをはじめ主要国の株式市場では株価が大きく下落しました。
今回の市場の混乱の大きな要因は、エネルギー市場への影響です。
イランは報復措置として、世界の原油・天然ガス輸送量の約20%が通過すると言われる「ホルムズ海峡」に影響を与える行動を取っています。
また、一部の産油国では生産量を調整する動きも見られています。
その結果、国際的な原油価格の指標であるWTI原油先物価格は、衝突前の2026年2月末と比べて一時最大80%以上上昇しました。
エネルギー価格の急騰は世界的なインフレを再び加速させる可能性があり、同時に経済成長の鈍化も懸念されています。
そのため投資家のリスク回避姿勢が強まり、株価が下落していると考えられます。
しかし、長期投資の視点で見ると、こうした地政学リスクによる市場の混乱は決して珍しいものではありません。
過去を振り返ると、湾岸戦争、イラク戦争、ロシアによるウクライナ侵攻など、世界情勢の緊張によって株式市場が大きく下落した場面は何度もありました。
こうした局面では短期的に大きな値動きが発生しますが、多くの場合、市場は時間の経過とともに落ち着きを取り戻してきました。
実際にS&P500の過去データを見ても、地政学イベント発生直後には株価が急落するケースが多いものの、その後30日、60日と時間が経過するにつれて回復する傾向が確認されています。
このような局面で最も注意したいのが「狼狽売り」です。
市場が大きく下落すると不安を感じるのは当然ですが、短期的な値動きに反応して資産を売却してしまうと、その後の回復局面を逃してしまう可能性があります。
長期の資産形成では、短期的な市場の変動よりも「時間」を味方につけることが重要です。
また、株式だけでなく、比較的値動きが安定しており定期的な利子収入が得られる債券をポートフォリオに組み入れることも、リスクを分散する一つの方法です。
資産を複数の資産クラスに分散しておくことで、市場が不安定な局面でも資産全体の変動を抑えることが期待できます。
中東情勢は今後もしばらく不透明な状況が続く可能性がありますが、長期投資においてはこうした局面も含めて市場と付き合っていくことが重要です。
短期的なニュースに振り回されず、冷静に長期目線で資産運用を続けていきましょう。
もし現在の市場環境の中で、
「自分の資産配分はこのままで大丈夫だろうか」
「株式の比率が高すぎないか」
「債券や他の資産も組み入れた方が良いのではないか」
と感じている方は、一度ご自身の資産配分を見直してみるのもよいかもしれません。
当事務所では、老後資産形成や資産運用のバランスについての個別相談も行っています。
現在の資産状況や将来のライフプランを踏まえながら、長期的に無理のない資産運用について一緒に考えるお手伝いをしています。
ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。
※下欄の図表は提携先IFA企業のバリューアドバイザーズ作成のものです。

