テニスの老後生活における経済的効果

わが家では、夫婦で週に2回ほど近所の仲間達と一緒にテニスを楽しんでいます。
テニスは、最も健康寿命を延ばすスポーツとして知られています。

❖テニスをする人は本当に寿命が長いのか?
● 科学的根拠:テニスと寿命の関係
2018年、British Journal of Sports Medicine に掲載されたデンマークの大規模研究によれば、以下のような結果が出ています:
• 調査対象:デンマーク在住の約8,500人(25年間追跡)
• 結果:テニスをしていた人は、運動をしていなかった人に比べて 寿命が平均9.7年 長かった。
この研究では、他のスポーツと比較してもテニスの寿命延長効果が最も高いことが示されました。
他のスポーツとの比較(寿命延長の平均年数):
• テニス:9.7年
• バドミントン:6.2年
• サッカー:4.7年
• サイクリング:3.7年
• ジョギング:3.2年
• ジムでの筋トレ:1.5年

❖テニスの具体的な経済効果とは?
① 医療費の削減
テニスをはじめとする運動には、糖尿病・高血圧・心疾患などの慢性疾患を予防・進行抑制する効果があります。これにより、病院受診の回数や薬代が減少します。
ある研究では、週2回以上運動する習慣のある高齢者は、そうでない人に比べて年間の医療費が約10万円以上少ないという結果も報告されています。
② 介護費の削減
定期的な運動により筋力やバランス感覚が保たれ、転倒や寝たきりのリスクを大幅に低減。これにより、要介護状態となる時期を遅らせることができ、介護保険サービスの利用開始も先延ばしできます。
自治体のデータでは、介護予防運動に取り組んだ高齢者の年間介護費が、数万円単位で削減された例もあります。
③ 就労・社会参加による収入の維持
健康寿命が延びれば、シニア雇用やボランティア活動、趣味を生かしたビジネスなどに積極的に参加できます。これにより、年金以外の収入源を確保できる可能性もあります。
④ 趣味・娯楽としての経済循環効果
スポーツジムやヨガ教室、ウォーキングシューズなどにかかる支出は、一見コストですが、これは「前向きな投資」です。生活の質(QOL)を高め、健康寿命の延伸に貢献します。
結果として、医療・介護の総コストを下げる「コスト・ベネフィット効果」が期待できます。

厚生労働省やスポーツ庁の報告によると、「身体活動量の多い高齢者ほど、医療費が少ない傾向にある」ことが繰り返し示されています。
スポーツ庁「スポーツ実施率と医療費に関する調査(令和元年度)」によれば、週1回以上運動する人は、運動をしない人に比べて年間医療費が平均13.4万円低いという結果が出ています。

❖まとめ:楽しく続けられる運動+社会参加がカギ
テニスに限らず、「継続できる運動」と「社会的なつながり」は、老後の健康維持と寿命延長に非常に効果的です。心身ともにメリットがあり、QOLを高めるスポーツは、老後の生活習慣として非常に有効な自己投資です。
ぜひ、スポーツという自己投資で、健康寿命と経済寿命の両方を延ばしましょう。