車を持つためには、実にいろいろなお金が必要です。購入費だけではなく維持にかかる費用として、自動車税・自動車重量税・自賠責保険・車検代・消耗品等の費用・ガソリン代・駐車場代・任意保険などがあります。
車の維持費が高いと感じ「手放せば毎年いったいいくら貯められるのだろう・・・」と思っている方は多くいると思います。
実際、車1台を維持するにはどのくらいの費用がかかるのか、今後のライフプランを検討する際にとても重要なので確認しておきましょう。
車を30歳から70歳まで40年間所有した場合、車両代やガソリン代、税金、タイヤ交換などの諸費用を含めて3000万円前後だと試算されています。なんと家1軒買えるくらいのお値段ですね。これはコンパクトカーが基準になっているので、軽自動車の場合はコストがもう少し安く、高級車の場合はより高くなります。
1年間でならして考えると約75万円のコストが発生することになります。年収500万円だとした場合、15%が車にかかる費用となり、家賃や住宅ローンも合わせれば年収の4割前後がこれらの支払いに消えていることになります。
所得が上がりにくい現代では、車を維持することはなかなか厳しいことだとわかります。
また、維持費がかかっても不可欠なほど、生活に車が大きく貢献しているのならしかたのないことと受け止めることができます。しかし、維持費の高さに悩みや不満がある人は、そもそもさほど必要ではない可能性があります。
私が若いころは(今でも)車は憧れであり、ライフスタイルに欠かせないアイテムでした。とにかく車に乗りたくって、車が欲しくてしかたがない世代なので、とても趣味嗜好の要素が大きく高価なものでした(苦笑)
ただ、生活スタイルや価値観が多様化している現在では、週末に1度使うかどうかくらいの単なる移動手段のひとつなら、車をとりあえず購入するというのは、非効率的と言えるかもしれません。
老後生活資金の準備のために大きなコスト削減として、車をもつ必要がないと考えるなら思い切って売却してしまうのも方法のひとつです。
では、車を手放したらその後はどうしたらよいのでしょうか?
当たり前の話、車がないのですから公共交通機関の利用が前提になりますし、短距離ならタクシーの利用も効率的でしょう。また都心部ではシェアカーが普及してきており、レンタカーより気軽に使えることで利用者は増えています。
シェアカーの料金は、初期費用・月額基本料金・時間や距離に応じた利用料金で構成されています。また、万が一の事故に備えた補償があらかじめ含まれています。予約開始時間から返却手続き完了までの「実際に使った時間」のみで、ガソリン代込みでの支払いです。
例えば月に1度、朝から晩まで18時間の利用で、往復の距離が200kmをコンパクトカーで利用した場合、1回あたり利用料金は約13,000円です。月に2日同様に使えば26,000円、年間で312,000円です。この計算ですと、前述の車を40年間保有した場合の1年間の平均コスト75万円のほぼ半額です。
参考:https://share.timescar.jp/fare/simulation.html
75万円から31万円に削減出来れば、その効果は年間44万円・ひと月当たり約36,000円の削減です。
では削減できた36,000円を、将来のための運用にまわせるとしたらどうでしょうか?
現在、あなたが40歳として65歳までの25年間・毎月36,000円を積立運用した場合の試算をしてみましょう。
- 年3%平均で運用できた場合 65歳時点で約1,610万円になります。
- 年5%平均で運用できた場合 65歳時点で約2,152万円になります。
- 年7%平均で運用できた場合 65歳時点で約2,933万円になります。
いかがでしょう? これで老後2000万円問題もクリアできそうですね。
家計の中で大きな支出を見直す効果をイメージしていただけたと思います。
将来の資産形成のための運用額の捻出には、自家用車の他にも住宅の買い方や維持のしかた、住宅ローン・生命保険の見直しがとても効果的です。
気になる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。