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登山とライフプラン

登山の目的地は人それぞれで、低山・山の中腹や麓の森林、谷川渓流など、山にはたくさんの見どころや楽しみがあります。
私の場合はメインの目的地は山頂です。年に3・4回季節ごとに 2、3千メートル級の山に登ります。
残雪と新緑がまぶしい登山シーズンスタートの初夏、綺麗な高山植物が咲き乱れる盛夏、色鮮やかな紅葉の秋、白く、静かで凛とした空気の冬。
訪れる時期で自然が見せてくれるさまざまな景色は素晴らしいものがあります。

昨年、登山ライフのひとつの目標にしていた「剱岳」に登ることができました。

剱岳は北アルプスにある「雪と岩の殿堂」と呼ばれる、一般登山者には最難関と言われる名峰です。3回目の挑戦でようやく登頂に成功しました。

1度目は麓の山小屋まで行ったものの、悪天候で登頂を断念・・・
2度目は交通事情で到着予定時間に間に合わず断念・・・
3度目の正直で再びチャレンジ・・・

しかし往路は途中から雷のなる大雨のなかの登坂。やっとの思いで麓の山小屋に到着したものの、これでは今回もまたダメかなと・・・
山小屋に泊まって翌朝は前日と打って変わって、快晴、絶好の登山日和ではないか~。
早朝山小屋をスタートし山頂のピストンで往復約5時間。滑りやすいザレ場、しがみ付きながら登る大きな岩、断崖絶壁に張られた鎖場、落ちたらひとたまりもない一本橋を渡り山頂へ・・・
山腹・山頂から見えた景色は本当にすごく、威風堂々と荘厳で神々しさも感じる山容。
復路は、ヘロヘロになりながらも、足元に健気に咲く高山植物の花たちや雷鳥の親子が励ましてくれました。
こうして2泊3日の登山を無事終え帰宅することができました。

登山は危険が伴います。しっかりと登山計画を立て、装備を揃え、体調を整えて臨まないと到達できません。費用も時間もかかります。特に遠くて高い山ほどさまざまな要因で計画に影響を及ぼします。気軽な気持ちで登ると遭難してしまうのです。

人生も同じです。人生100年時代と言われ、長い行程でどこに行きたいのか、どんな素晴らしい景色を見たいのか、どんな自分でいたいのか、それを自問自答しながら、その目的に沿った計画を立て歩むことが大切だと思っています。思い通りにならないことの方が多いですが、そもそもまだ「思い通り」を描いている方は少ないかもしれません。

山で遭難すると、同行者、山岳救助隊や山小屋のスタッフに助けてもらわなくてはなりません。助けてもらえないと死に直結するのです。

人生も遭難すると、家族や公的な支援や補助制度に頼らなくてはならず、自立ができなくなります。その後のリスタートは容易ではないかもしれません。

当社の毎年1月は、相談のご依頼が一番多い月になります。
「今年こそは年頭にライフプラン、家計の見直しをしよう」と思ってこられるタイミングなのです。
ライフプランを立ててみると、現状ではどんな生活スタイルでどこまで行けるかが分かります。現状が分かったところで、どうしたらより自分にとっての高み望みを目指せるのかの対策が打てます。
より人生を楽しむためにも、ぜひ一度しっかりしたライフプランを立ててみてください。

山も人生も目的地はさまざまですが、最終目的地は無事の帰還です。